iPad Pro(M5)を買いました

さっそくM5チップ搭載のiPad Proを買いました。

買ったもの

iPad Pro 11インチ(M5)です。色はスペースブラック、ストレージは困ったことないので256GBで。Apple Storeで168,800円でした。

4年半前に買ったM1モデルのiPad ProをiPadOS 26にアップデートしたら力不足を感じるようになってきたこと1、バッテリーが劣化して減りが早くなってきたので買い替えることにしました。

滅多にないiPadの買い替えのタイミングということでセルラーモデルにするか最後まで迷いましたが、セルラーモデルにしたApple Watchもあまり単体で使っていないので素直にWi-Fiモデルにしました。まあいざとなればテザリングすればいいので。

以下雑感です。

本体

本体はすぐ折れそうなくらい薄いです。あまり薄くされすぎても取扱に気を使うだけなので、M1モデルくらいの薄さがちょうどよかったのですが。

色がスペースブラックとありますが、これまでのスペースグレイとの違いがよくわかりません。ちょっと暗くなったかな?くらいの違いです。まあ色は暗ければ暗いほどいいです。Smart Folioは今回もブラックにしましたが、M1モデルのSmart Folioとまったく同じ色でした。

Appleシリコン

今回の目玉は何といってもM5チップです。iPhone 17シリーズに搭載されたA19チップ譲りの高性能CPUと、AIアクセラレータを搭載したGPUがウリです。

ネットサーフィンや文書作成など軽作業ではM1チップでも何ら不自由はありませんでした。唯一iPadでする重い作業というのがRAW写真の現像くらいなのですが、試しにLightroomで何枚かRAW写真を現像してみたところ、体感でM1 ProのMacBook Proより早かったのでかなり期待できそうです。

内蔵SSDの情報

今回のモデルはSSDの読み書き速度が最大2倍高速になっているようですが、coconutBattery Plusで確認したところ内蔵SSDは東芝製でした。初期設定の途中でiPadOSのアップデートが走りますが、アップデート後の再起動がかなり早くなっていて高速化の恩恵が早速感じられました。メモリスワップが発生してもパフォーマンスの低下は少なくすみそうです。

メモリはベースモデルでも8GBから12GBに増量されました。おそらくApple Intelligenceを快適に動作させるための増量なのでしょうが、実用上でも恩恵があるのでいいです。

MacBook Pro(M1 Pro)と比較してみた

取り急ぎ、個人的に普段行うタスクをM1 ProのMacBook Proと比較してみました。

Draw Thingsでの画像生成

モデルはRealistic Vision v5.1を使用し、以下の設定で画像を5枚生成しました。事前にiPad Proは冷やしてあります。

Prompt: instagram photo, front shot, portrait photo of a 24 y.o woman, wearing dress, beautiful face, cinematic shot, dark shot
Negative Prompt: (nsfw, naked, nude, deformed iris, deformed pupils, semi-realistic, cgi, 3d, render, sketch, cartoon, drawing, anime, mutated hands and fingers:1.4), (deformed, distorted, disfigured:1.3), poorly drawn, bad anatomy, wrong anatomy, extra limb, missing limb, floating limbs, disconnected limbs, mutation, mutated, ugly, disgusting, amputation
CFG Scale: 1.5
Steps: 6
Sampler: DPM++ SDE KARRAS
Image Size: 512x768

結果、MacBook Pro(M1 Pro)は76.23秒、iPad Pro(M5)は32.17秒で画像生成を終えました。iPad ProのほうがMacBook Proと比べて約2.4倍速く画像生成を終えた結果となりました。やはりAIを使ったタスクは速くなっているようです。

Lightroomで画像現像

Lightroomで、iPhone 16 Proで撮影した4,800万画素のProRAW画像10枚を、以下の設定で現像するのにかかった時間です。

画像タイプ: JPEG
寸法: フルサイズ
画質: 90%
シャープ出力: なし
カラースペース: Display P3

RAWデータはあらかじめローカルにダウンロードしておき、クラウドから元画像をダウンロードする時間は含めていません。

結果、MacBook Pro(M1 Pro)は20.3秒、iPad Pro(M5)は24.1秒で現像を終えました。現像はAI関係ないのでMacBook Proのほうが速かったですが、iPad Proも充分すぎるスピードを叩き出しています。

ディスプレイ

左がM1 iPad Pro、右がM5 iPad Proです。写真だとわかりづらいですが、有機ELパネルではレインボーブリッジの光っている部分のハイライトが美しく表現されています。

前代M4モデルからUltra Retina XDRディスプレイ(有機ELパネル)が採用されています。XDRはiPadOS 26のLiquid Glassと相性がよく、指で触れた部分が光るような演出がはっきりと感じられます。iPhoneで撮影したHDRの写真も美しく表示されます。色味はiPhone 16 Proと並べてほとんど同じに見えるよう調整されており、液晶パネルのiPadと比べるとやや赤みが強く感じられます。

有機ELパネルには画面焼けの懸念がありますが、歴代の有機EL搭載のiPhoneでも焼けたことはないので通常の使い方なら問題ないと思われます。楽譜や書籍などを長時間表示するような使い方をする場合は注意が必要で、その場合は画面の明るさを抑えたり、自動ロックまでの時間を短く設定したりするなどの対策が有効です。

スピーカー

iPad Proのスピーカー

本体が薄くなったのであまり期待していませんでしたが、M1モデルのiPad比で低音がかなり出るようになっています。作業中にBGMとして流しっぱなしにする用途でも実用的です。iPad Proの内蔵スピーカーは世代を重ねるごとによくなっている印象です。

細かい点ですが、M1モデルのiPadにはあった「音量コントロールの位置を固定」がなくなり、常に本体の向きに応じて音量ボタンの動作が変わるようになっています。音量を下げようと思ったら上げてしまったことが何度かありました。2022年以降発売のiPadはすべてこの仕様のようなので慣れるしかなさそうです。

バッテリー

coconutBatteryで確認するとバッテリーはサンオーダ製のようです。サンオーダ製は残量表示が安定しなくて個人的にはあまり好きじゃないんですよね。予想に反して安定動作してくれるといいのですが。

11インチモデルの場合、デザインキャパシティは8,152mAhで、購入当初の最大容量は8,348mAh(デザインキャパシティに対して102パーセント)でした。

ちなみに4年半使ったM1モデルのiPad Proのバッテリー最大容量2は86パーセントでした。3〜4日に1回充電するくらいの使い方でしたが、思ったよりは劣化していない印象でした。

設定でバッテリーの充電上限を80パーセントに設定できるので早速しました。購入当初から制限ありで使っているiPhone 16 Proは、購入から1年1か月経った今でも最大容量102パーセントを維持しているのである程度は寿命延伸に期待できます。

カメラ

iPadで写真撮らないですが一応作例を載せておきます。

撮って出し

レンズ情報はiPad Pro 11-inch (M5) back camera 3mm f/1.8です。

M1 iPad Pro比では超広角レンズがなくなり、フラッシュの光量が最大2倍になりました。ProRAWには対応していませんがProResは撮影できます。


半日使ったところではディスプレイの進化が大きいです。生成AIは個人的にダウントレンドだったのですが、せっかくAIアクセラレータを積んでいるので時間があったら色々と試してみようと思います。

  1. 正直なところ、iPadOS 26のチューニング不足感が否めません。 ↩︎
  2. 2021年以前に発売されたiPadのバッテリー最大容量は設定画面からは確認できませんが、sysdiagnoseを走らせることで中のログデータから最大容量を確認できます。やり方はこの辺にあります。 ↩︎