MacBook Pro(M5)を買いました

M5チップ搭載のMacBook ProとM1 Proチップ搭載のモデルの処理性能を比較します。

買ったもの

木目調の机の中央に、開いた状態のスペースブラックのMacBook Proが置かれています。画面にはmacOS Tahoeのデフォルトの壁紙が表示されています。

アップルの初売りでM5チップ搭載のMacBook Proを買いました。

今年発売されるであろうM5 Proや、来年フルモデルチェンジが予想されているM6を待ってもよかったのですが、連日メモリやストレージの値上げ報道がされていること、現在使っているM1 Proチップ搭載モデルのバッテリーの限界が来ていたのでこの機会に買い替えました。

今回はM1 ProからM5への移行ということで、チップから「Pro」の冠が外れ、世代こそ新しくなっているもののGPUコア数やメモリ帯域幅は旧モデルのほうが上回っているので、むしろ遅くなっているのではと不安でした。

旧モデルは近々手放す予定ですが、2台が手元にあるうちに実測で性能を比べてみるというのが本稿の内容です。

比較条件

今回購入したモデルはユニファイドメモリを24GBに増量しているので、そこによる誤差が発生する場合があります。


Lightroom

普段ミラーレス一眼で撮影したRAW画像を管理・現像するのに使用しているアプリです。

Adobe Lightroom

現像

先日カワラボの衣装展に行った際にiPhone 16 Proで撮影したProRAW写真22枚を、JPEG(大)プリセットで現像するのにかかる時間を計りました。解像度はすべて48メガピクセルで、色補正とレンズ補正のみをおこないました。

元画像はすべてローカルにダウンロードした状態で検証しています。

結果:M5チップのほうが46秒早く現像を終えました。現像にはCPUとGPUが使われますが、M5チップのGPUは10コアでむしろM1 Proの14コアより少ないので、CPUの性能向上とSSDの読み書き速度の向上が時間短縮に寄与したと思われます。

M51分39秒
M1 Pro2分25秒

ノイズ除去

EOS R8で撮影したRAW写真(24メガピクセル)にノイズ除去を適用するのにかかる時間を計りました。

結果:処理時間はほぼ同じでした。Lightroom 7.3以降1では処理にNeural Engineが使われるからだと思われます。

M530秒
M1 Pro32秒

コメントで情報をいただきましたが、Lightroomのアップデートでノイズ除去にNeural Engineは使用されなくなったようです。Neural Engineの動作状況を表示できるmactopというツールで確認したところ、GPUのみが使用されていることがわかったので、これは純粋にM1 ProとM5のGPUの性能差の比較ということになります。

ANE Usageが0%と表示されており、Neural Engineが使用されていないことがわかります。

(2026年1月19日追記)

スーパー解像度

ノイズ除去で使用した写真と同じものにスーパー解像度を適用するのにかかる時間を計りました。

結果:処理時間はほぼ同じでした。

M54秒
M1 Pro6秒

スーパー解像度処理については、mactopでNeural Engineが使用されていることがわかりました。

ANE Usageが56.7%と表示されており、Neural Engineが処理に使用されていることがわかります。

(2026年1月19日追記)

Pixelmator Pro

最近アップルに買収されて純正化した画像編集アプリです。

Pixelmator Pro

背景を削除

上のスクリーンショットに写っている写真の背景を削除するのにかかる時間を計りました。

結果:処理時間はほぼ同じでした。Pixelmator ProのAI機能はNeural Engineが使われるからだと思われます。

M52.3秒
M1 Pro3.7秒

ML超解像

背景を削除で使用した写真の解像度を3倍に引き伸ばすのにかかる時間を計りました。

結果:処理時間はほぼ同じでした。こちらも背景を削除と同様にNeural Engineが使われるからだと思われます。

M51.8秒
M1 Pro3.0秒

Final Cut Pro

普段動画編集に使用しているアップル謹製の動画編集アプリです。

Final Cut Pro

動画書き出し

会社の同期と旅行に出かけたときに撮影した約15分の動画を下記の設定で書き出すのにかかる時間を計りました。

動画の編集内容としては、カラー調整、LUTの適用、テロップと効果音の追加をおこないました。全編4Kで撮影しました。バックグラウンドレンダリングはオフにしているのでレンダリングの時間も含まれています。

結果:M5のほうが、約3分早く動画の書き出しを終えました。さすがにM1 Proのほうが速いんじゃないかと思っていたので意外でした。

M510分38秒
M1 Pro13分53秒

その他、変わったこと

Wi-Fi

ネットワーク速度をmacOSに内蔵されているnetworkQualityコマンドで計りました。

M5チップ搭載のMacBook ProはWi-Fi 6E対応のワイヤレスカード(BCM4388C2)を搭載しています。残念ながらN1チップではありません。自宅のWi-FiルーターはWi-Fi 6Eに対応していませんが、macOS Tahoe 26.2にアップデートすると5GHz帯でも160MHz接続が有効化されるというニュースを見ました。

そのため、M5チップ搭載モデルはWi-Fiルーターの帯域幅を80MHzにしたときと、160MHzにしたときの2回計りました。

結果:M5チップ搭載モデルのほうが下り速度は速いです。しかし、上り速度が安定しません。ルーターとの相性なのでしょうか。ルーターの帯域幅を160MHzにすると、80MHzのときと比べて約160%下り速度が向上することがわかりました。

M5(160MHz)

Uplink capacity: 151.744 Mbps
Downlink capacity: 683.055 Mbps
Uplink Responsiveness: Medium (214.641 milliseconds | 279 RPM)
Downlink Responsiveness: Medium (62.659 milliseconds | 957 RPM)
Idle Latency: 17.520 milliseconds | 3424 RPM

M5(80MHz)

Uplink capacity: 217.600 Mbps
Downlink capacity: 424.434 Mbps
Uplink Responsiveness: Medium (162.012 milliseconds | 370 RPM)
Downlink Responsiveness: Medium (97.381 milliseconds | 616 RPM)
Idle Latency: 19.388 milliseconds | 3094 RPM

M1 Pro

Uplink capacity: 372.294 Mbps
Downlink capacity: 392.779 Mbps
Uplink Responsiveness: Medium (83.729 milliseconds | 716 RPM)
Downlink Responsiveness: Medium (83.904 milliseconds | 715 RPM)
Idle Latency: 18.898 milliseconds | 3174 RPM

本体色

左にスペースグレイ、右にスペースブラックのMacBook Proが並んでいます。薄暗い部屋で撮影されており、2色の違いが分かりやすく表現されています。

M4世代から黒が「スペースブラック」に変更になっています。光が当たると違いがわかりにくいですが、光が当たらないと違いがわかりやすいです。ちなみにiPad ProもM4世代からスペースブラックになっています。

まとめ

チップから「Pro」の冠が外れたのでむしろ遅くなるのではと心配しましたが、自分の使い方では全体的に速度向上が図られていて安心しました。それでいて発熱が少なく電池持ちもいいので最高ですね。今度も5年使います。

外部リンク

  1. Lightroom の機能の概要(2024年5月リリース)より「Apple シリコン(macOS Sonoma 14.0 以降)搭載の Mac コンピューター上での AI ノイズ除去に対して、Apple Neural Engine が有効になりました。」 ↩︎