放送委員会の想い出
小中時代の放送委員会の想い出です。
放送委員会とは
いっきゅうの母校では、小学4年生以降、原則として何かしらの奉仕委員会に所属することになっていました。委員会はいくつかあり、例えば廊下の掲示物を管理する「掲示委員会」や、校庭の花壇を整備する「緑化委員会」などがありました。「放送委員会」もそのうちの1つですが、大学の放送部のように履歴書に書けるような大それたものではありません。
母校における放送委員会の主な仕事内容は下記の通りです。
- 朝の放送: 朝8時に「全校の皆さんおはようございます」と呼びかける放送をします。BGMは『朝の気分』です。特に学内行事や連絡事項がある場合は、それも連絡します。
- 昼の放送: 給食の時間帯に流れる放送の番組を企画・放送します。詳細は後述します。
- 帰りの放送(小学校のみ): 夕方17時に「下校の時刻です。すぐに帰りましょう」と呼びかける放送をします。BGMは『家路』です。この放送のみ屋外スピーカーからも流れるため、近隣住民も耳にすることになります。
- 全校集会や学習発表会1では、体育館の音響設備の設置調整を行います。
いっきゅうは小学5年生から6年生、中学1年生から2年生の計4年間、放送委員会に所属していました。小学・中学時代ともに仕事内容はほぼ同じでしたが、本稿では主に中学時代の放送委員会について説明します。
放送委員会の構成
母校の放送委員会は12人の生徒から構成され、それらを3つの班に分けて、各班が順番に毎日の放送を担当します。
班の中から1名がアナウンサー担当として選出されます。班によって、アナウンサーを固定にする班もあれば、毎回持ち回りでアナウンサーを担当する班もあります。中学1年生のとき、俺の班には美声先輩がいて、ほぼ毎回アナウンサーを担当してもらっていました。中学2年生のときは順番にアナウンサーをしていましたが、俺が担当の日は当然全部俺でした。
アナウンサー以外の残りの3名はミキシング担当として、放送室にある「音声調整卓」と呼ばれるミキサーやCDプレーヤーなどの機器類を操作します。通常は3名で各機器の操作を分担するのですが、いっきゅうはすべての機器操作を1人でこなしたため、残りの2人は放送室に来なくなってしまいました。結果、俺ともう一人のみですべての放送をしていたことになります。
俺は後述する昼の放送でアニソンしか流さなかったため、中学2年生の終わりに放送委員会から除名されてしまいました。しかし、機器操作のスキルは評価され、除名後も全校集会などで機器操作だけは担当していました。ちなみに最後の仕事は、卒業式の日に『旅立ちの日に』を校庭のスピーカーに流すというものでした。
昼の放送
昼の放送とは、給食時間に流れる校内放送のことです。放送時間は約20分です。母校では、放送前日までに番組の内容や担当者などを記した「番組企画書」を顧問に提出する必要がありました。放送内容に問題があれば企画書は突き返され、当日までに承認が得られないと、その日の放送は中止となってしまいます。
番組の内容には以下のようなものがあります。
音楽鑑賞
生徒からリクエストの多かった曲や、番組制作者の趣味の曲を流す番組です。曲名とアーティスト名を読み上げた後に、音楽を流すだけで手間がかからないため最も人気がありました。1日に2〜3曲が流される場合が多いです。
小学生の頃は放送室にあるCD(主に童謡や子ども向けアニメソング)から曲を選んで流す方式だったので、同じ曲が何度も流れることが多かったです。しかし、中学生になると自分で焼いたCDの持ち込みが許可され、一気に選択肢が広がりました。俺はアニソンしか流していなかったため、中学2年生で放送委員会を除名されることになりました。
余談ですが、昼の放送で音楽を流す際はJASRAC管理楽曲であっても手続きは不要です。
このようなケースは手続きがいりません
次の3つの条件をすべて満たした場合
- 入場料など、どんな名目でも来場者から料金をもらっていない。
- 演奏する人(歌手やバンド)や指揮者などに報酬を支払っていない。
- 企業が主催しているなど、営利を目的としたものではない。
例: 文化祭でライブやダンス発表会をする(3つの条件にあてはまる場合)。
出典: www.jasrac.or.jp
入学式や卒業式で演奏する。
放送委員が学校の昼休みに校内放送で市販のCDを流す。
学内アンケート
学内で全校生徒を対象にアンケートを取り、その内容を発表する番組です。アンケートの内容は「好きな芸能人は?」「好きな教科は?」など簡単なものです。
単純な番組内容に反して、アンケート用紙を配布するのは面倒でした。作成した用紙を全校生徒分コピーし、顧問の許諾を得た後、各教室の担当教員に配布してもらう必要がありました。さらに、記入してもらった用紙の回収も自分たちで行わなければならず、これは各自休憩時間に時間を見つけて行っていました。これではサービス残業ですね。
結果発表は3分ほどで終わってしまい、余った放送時間は前述の音楽鑑賞で埋められる場合がほとんどでした。
クイズ
企画者が考えたクイズを5問程度出題する。余った放送時間はもちろん…以下略。
試験特集
試験期間が近くなると1週間組まれていた、国語・数学・理科・社会・英語の各担任が、出題範囲やテスト勉強のコツなどを教えてくれる大変ありがたい番組です。
余った放送時間はもちろん音楽鑑賞なのだが、各担任の好きな曲が流されていました。
政見放送
生徒会長選挙が近くなると組まれた、生徒会長立候補者の政見をそのまま放送する番組です。余った放送時間はもちろん…以下略。
中学時代に当時の生徒会長が自らの政見放送の後にX JAPANを選曲し学内で話題になりました。
このページの内容は約10年前に友人限定で公開していた文章を書き直したものです。