ホンダコネクトディスプレイとGathersナビの比較（実用編）
目次
ナビ機能
ディーラーで代車を借りたら、珍しいことにメーカーオプションのホンダコネクトディスプレイが載っていたので、実際にドライブで使った感想を書きます。比較対象はディーラーオプションのGathersナビです。カタログスペックでの比較は前の記事のほうが詳しいです。
両者ともゼンリンの全国地図を収録しており、データ量や質には差がないようです。実際、ルート案内もほぼ同じ内容でした。
大きな違いは画面の解像度にあります。GathersナビはWVGA解像度をHDに引き延ばして表示していますが、ホンダコネクトディスプレイは地図がHDに対応しているため、文字やアイコンがより繊細に見えます。また、ホンダコネクトディスプレイにはランドマークの3Dモデルが収録されており、地図を3D表示に切り替えるとリアルな立体表示が可能です。実用性はそれほど高くないものの、デバイスの高性能を感じさせる機能です。地図のスクロールや拡大もホンダコネクトディスプレイの方がなめらかです。
さらに、ホンダコネクトディスプレイは『Honda Total Careプレミアム』に加入すると地図が自動的に更新されます。Gathersナビと異なり地図更新のためにディーラーへ出向く必要がなく、更新期限も設けられていません。
ホンダコネクトディスプレイの発売当初には「フリーズする」「海の上を走る」「地図が真っ黒になる」などの不具合が多く報告されていましたが、現在はソフトウェアアップデートで改善されているようです。実際、3時間ほど走行しましたが、そのような不具合は確認されませんでした。
ナビ機能全般では、ホンダコネクトディスプレイの圧勝といえるでしょう。
オーディオ機能
対応オーディオソースには両者で大きな違いがあります。共通のソースは「ラジオ」「テレビ」「Bluetooth」「USB」ですが、Gathersナビにはさらに「SDカード」「DVD/CD」「AUX」が搭載されており、特にCDを再生・録音したい人にとっては選択のポイントとなります。
音質については、ホンダコネクトディスプレイも悪くありませんが、Gathersナビの方が音質が良いように感じられました。また、Gathersナビは音質調整の項目も豊富に用意されています。
テレビチューナーはどちらも同じものを搭載しているため、機能に差はありませんが、走行中の映像表示制限には違いがあります。ホンダコネクトディスプレイは「パーキングブレーキをかけないと、停車中でも映像が表示されない」のに対し、Gathersナビは「車が停止していれば、パーキングブレーキをかけなくても映像が表示される」仕様になっています。もっとも、キャンセラーを取り付ければ関係ないですが…。
ちなみに両者とも「HDMI」には対応していません。
CDやSDカードを聴きたいということがなければ、ホンダコネクトディスプレイでいいでしょう。
接続性
ホンダコネクトディスプレイは「Apple CarPlay」「Android Auto」に対応しています。スマートフォン連携機能を使いたい人はホンダコネクトディスプレイ一択となります。
その他細かい点
Androidベースなので、曲名表示で特殊記号などが文字化けしません。絵文字まで表示できるかは確認しませんでしたが、文字化けしがちなハートマークは表示できていました。
Gathersナビは時計表示が24時間表記固定ですが、ホンダコネクトディスプレイは12時間/24時間表記の切り替えができます（初期設定は12時間表記）。ちなみに表記を切り替えるとメーター内の時計も表記が切り替わります。これはフィット3でも同じ仕様でした。
液晶の性能には意外な違いがありました。ホンダコネクトディスプレイは非光沢液晶、Gathersナビは光沢液晶を採用しています。外からの光の影響を受ける車内では非光沢液晶の方が見やすそうですが、Gathersナビの光沢液晶は反射防止のコーティングが施されているのか、強い日差しの下でも高い視認性を保っています。さらに、画面の最大輝度もGathersナビの方が明るく、ホンダコネクトディスプレイは快晴の下ではやや見づらく感じることがありました。液晶自体はGathersナビの方が質の高いものを使用しているように思われます。
音量ダイヤル周りの華飾はホンダコネクトディスプレイの方が質感がいいです。また、ホンダコネクトディスプレイには曲送り/曲戻しボタンが付いており、ダイレクトに選曲ができます。Gathersナビの場合、ステアリングスイッチを使うか、オーディオ画面に切り替えてから操作する必要があります。
動作の様子
動作の様子を動画で撮影しましたのでご覧ください。
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